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更新日:2025年5月2日
スポット
日曜日の午後、とある住宅街にオープンするパン屋さんがある。
いつも看板をみては、入ろうか、やめようか、勇気が試された。
その日は、友達のお宅へ行く予定もあり、手土産に、ぜひパンを買いたいと勇気をふりしぼって親子で扉を開けたのである。
扉をあけると、そこは見たこともない物語の世界!!ではなく、一般的なお家の玄関であった。ただ違うのは、たくさんのパンたちが、私たちを迎えてくれるのである。店主の宇津城清美(うつぎ・きよみ)さんは、にこやかに出迎えてくれた。それで、さらにホッとした。勇気を出してよかった。
玄関にかわいく飾られたパンたちは、小ぶりであるが、堂々として自信たっぷりに見えた。かわいい!!まるで森の中で小びとたちに出会った感覚である。
「手ごねで作るんですよ、しかも一般的な家庭用のオーブンを2台使って。」と宇津城さんは気さくに教えてくださった。作業場を少しのぞかせてもらうと、どこのご家庭でもみられる台所に、2台のオーブンがおかれているのだ。2台は自信満々に「全力で仕事してるぜ!」と言わんばかりに、存在感をあらわしていた。
「なぜここでお店を?」と伺ってみた。宇津城さんは、日曜日だけこのお家を借りて、パン屋さんを開いているという。お店は今年7年目に突入した。宇津城さんは30年強、有名百貨店に勤めていたが、“自分へのご褒美”として早期退職しパン屋さんを開くことにしたそうだ。ここは同僚の方のお宅。宇津城さんがとても気に入り、日曜日だけ貸してもらうことになったそうだ。
「天然酵母、白神こだま酵母を使ったからだにやさしく美味しい手作りパン」とチラシに書かれていた。気になるパンのお味であるが、どれも、うなる美味しさである。ベーコンエピが大好物なのだが、手ごねしているからか弾力もあり、小さいながらも食べ応えがある。味のアクセントにゆず胡椒を使っているそうだ。子どもたちは、もちろん、大人はワインのお供にしておいしく味わった。
私は、このお店に行ってみたいと思ってから1年ほど経過していた。ようやくたどりついたパン屋さんであった。勇気を出してよかった。おとぎ話の世界にようやく入れた気がした。自分だけの秘密のパン屋さんにしておきたい気もする。そんな特別感がここにはある。
日曜日の午後、勇気をもって扉を開いてほしい。
そこには、出会ったことのない、新たなパンの世界があなたを待っているかもしれない。
【この日のメニュー】(税抜き)
★ロデブ/いちじくとくるみ・ハーフサイズ 390円
★チーズフランス(S) 250円
★ベーコンエピ 200円
★あんことくるみのエピ 270円
★カリカリチーズ 160円
■小さなパン工房 杏(あん)
住所:豊島区千早2-17-13
電話:070-3141-4223
営業:毎週日曜日13時~なくなり次第終了
*木曜日までの連絡で、パンの事前予約も可。
ペンネーム:東京かとちゃん
自己紹介:豊島区大好き主婦です。2児のワーキングママとして、区内を日々、駆け回っています。皆様に楽しんでいただける情報をどんどんお伝えできたらと思っております。
お問い合わせ
電話番号:03-3981-1316
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